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脱水症状とは?高齢者・子どもが夏に注意すべき原因と予防法

市立貝塚病院
特定認定看護師/呼吸器疾患看護認定看護師
杉山 幸子

暑さが厳しくなる夏は、「脱水症状」に注意が必要な季節です。
特に高齢者や小さなお子さんは、脱水になりやすく、重症化することもあります。
今回は、脱水の種類・症状・予防法について、わかりやすくお伝えします。

脱水には種類があります

脱水は、失われる成分によって次の3つに分けられます。

  • 水が不足する脱水(高張性脱水)
  • 塩分が不足する脱水(低張性脱水)
  • 水と塩分の両方が不足する脱水(混合性脱水)

水と塩分は、人が生きていくうえで欠かせない大切なものです。
どちらかが不足すると、体にさまざまな不調があらわれ、重症化することもあります。

Q&A:高齢者は脱水になりやすい?

高齢者はトイレのことを気にして水分摂取を控えます。また、夏の夜間に窓を閉め切り、エアコンを切った状態だと発汗し脱水をきたします。高齢者は体内の水分量が少ないうえに喉の渇きを感じにくいため容易に脱水状態をきたしてしまいます。

Q&A:子どもはどんなときに脱水になるの?

子どもは汗をかきやすく、遊びや運動の最中に脱水になることがあります。
自分から「のどが渇いた」と言えないこともあるので、大人がこまめに水分補給を促すことが大切です。

また、定期的に休憩をとり、日陰や涼しい場所に移動することも忘れずに。

Q&A:脱水の症状とは?

以下のような症状が見られたら、脱水のサインかもしれません:

  • 口の中や皮膚の乾燥
  • 血圧の低下、脈が速くなる
  • 尿の量が減る、色が濃くなる
  • 体重の減少
  • 倦怠感、だるさ、力が入らない

早めに気づいて対処することが大切です。

Q&A:脱水の予防法は?

以下のような症状が見られたら、脱水のサインかもしれません:

  • のどが渇く前に水分補給を 目安は1日1.5〜2リットル(※心臓病など持病のある方は医師にご相談ください)
  • 塩分も適度に補給を(※心臓病など持病のある方は医師にご相談ください)
  • 屋外では日陰で休憩をこまめに
  • 無理せずエアコンを使用しましょう
まとめ

これから夏本番を迎えます。
高齢者やお子さんをはじめ、誰でも脱水になるリスクはあります。
早めの予防・こまめな水分補給で、元気に夏を乗り切りましょう!