画像診断部門では、128列マルチスライスCTや3.0T(テスラ)MRIなどを用いた画像診断のほか、フラットパネル血管造影装置を用いた画像下治療(IVR)を行っています。また、当科は、乳がん高度検診・治療センターのチームスタッフとして大きな役割を担い、乳房撮影や乳腺MRI・乳腺CTなどの術前診断にも携わっています。
CT・MRI・マンモグラフィなど画像診断装置の進化はめざましく、画像診断の質が医療の質の向上に重要な役割を果たしています。また、当院では画像診断だけでなく、画像下治療(IVR)も放射線診断科が担当しています。現在、常勤の放射線診断専門医、IVR(画像下治療)専門医に、非常勤嘱託の専門医も加えて多岐にわたる診療に携わっています。
画像機器の画像を疾病の診断や治療法の検討に使用するだけでなく、治療や検査に活用するのがIVR(画像下治療)です。
血管造影やX線透視、超音波、CT画像などで確認しながら、体内にカテーテル(細い管)や針を入れて治療を行います。
外科手術と比べて傷口が小さく患者さまへの負担が少ないため、急速に応用範囲が広がっています。
令和4年度に血管造影装置を最新のフラットパネル式デジタル撮影装置に新規更新し、腹部領域の血管造影およびIVRを中心に行っています。肝がんに対する経カテーテル的動脈化学塞栓術(TACE)のほか、内臓動脈瘤に対するコイル塞栓術、胃静脈瘤に対する塞栓術(BRTO/PTO)、子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術(UAE)、緊急動脈止血術、膿瘍ドレナージ術、日帰りでのCVポート留置術など幅広く行っています。
当院では2021年に2つの異なるエネルギーのX線を利用して画像再構成を行うCT(Dual energy CT)を導入しました。これを用いることで従来のCTでは出来なかった評価ができるようになりました。
たとえば、結石の成分を判定できたり、造影剤(ヨード)の分布を鋭敏に検出することで、出血や血流不全の診断に役立てたりできます。
他にも、被曝を低減する撮影方法や、造影剤量を減らして撮影する機能などが搭載されています。
当院では2017年に3.0Tの高磁場装置を導入しました。従来機に比べ、開口径が70cm と大きくなり、内部の照明も明るくなったので、より快適に検査を受けていただけるようになりました。
乳房専用コイルも導入し、一度に両側乳房の検査ができるようになりました。
高磁場装置なので、より詳細な画像を得られるようになっただけでなく、肝臓の線維化(硬さ)の程度を調べたり(エラストグラフィー)、全身の骨病変を検出したり(DWIBS)、新しい臨床応用ができるようになりました。
普通のX線写真では写らない血管の状態を、カテーテルという細い管を血管に挿入し、造影剤を注入して調べる検査のための装置です。検査だけでなく、ステント挿入による血管の拡張術や、塞栓療法、薬剤注入などの治療(画像下治療:IVR)にも使われています。
乳房専用のX線撮影装置です。
当院では、50μm直接変換方式フラットパネルディテクタを搭載したデジタルマンモグラフィ装置と、50μmFCR方式デジタルマンモグラフィ装置を用いて撮影を行います。50μm直接変換方式フラットパネルディテクタは、直接変換方式では現在の世界最小画素サイズで、高精細で低ノイズの画像を生成します。
(トモシンセシス機能)
トモシンセシスとは「デジタルマンモグラフィ3D再構成断層撮影」のことです。
1回の撮影でX線管球が移動しながら低線量のX線をパルス状に照射し、得られた画像データを再構成して断層像を生成します。
乳房を1mm間隔の断層面で観察することができるため、従来のマンモグラフィでは乳腺の重なりのために発見が難しかった病変の観察ができ、より詳細な検査が可能となります。
| 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
|
検 査 |
CT | 9,945 | 10,015 | 11,208 | 11,327 | 12,028 |
| MRI | 2,907 | 3,232 | 3,162 | 3,339 | 3,526 | |
| 血管造影 | 101 (68)※ |
72 (29)※ |
126 | 164 (37)※ |
129 (27)※ |
|
| マンモグラフィ | 5,079 | 5,063 | 4,955 | 4,901 | 4,709 | |
| 一般撮影 | 23,281 | 23,735 | 24,806 | 25,611 | 25,773 | |
※( )内、心カテ数
つぼい けいこ
坪井 慶子
診療局長、放射線診断科部長
専門分野:
画像診断資格:
・日本専門医機構認定放射線科専門医
・日本医学放射線学会放射線診断専門医
・日本医学放射線学会研修指導者
さかもと あつひこ
坂本 篤彦
放射線診断科副部長
専門分野:
画像診断資格:
・日本専門医機構認定放射線科専門医
・日本医学放射線学会放射線診断専門医
・日本IVR学会IVR専門医/指導医
よしだ つばさ
吉田 翼
放射線診断科医員
専門分野:
画像診断