『乳がん高度検診・治療センター』は、大阪府南部における最新の乳がん診療拠点病院とすべく、2006年4月に開設されました。以来、乳がんの検診に始まって、診断・治療・術後ケアすべてに対応し、日進月歩の研究成果を取り入れた、文字通り高レベルの検診および治療を提供してきました。
さらに高まるニーズに応えるべく2012年4月リニューアルされ、人材面、設備面でいっそうの充実がはかられました。
紹介リーフレット
「高い専門性とチーム医療の追及 女性の目線をプラスして」
(2018年8月発行) PDFファイル
当院では市立病院としては屈指の乳がん手術件数を扱い、大阪府では7位近畿圏でも12位に入っています(手術件数でわかるいい病院2018データ)。
当院は日本乳癌学会認定施設であり、6名(うち2名は非常勤)の乳腺専門医がいます。また乳腺外科医全員がマンモグラフィ読影医の認定を、乳房撮影放射線技師全員がマンモグラフィ撮影技師の認定を受けています。
最新のデジタルマンモグラフィ撮影装置や最新の腹臥位式マンモトーム生検装置などの機器導入により、早期乳がんの検出率が増加しています。
また必要に応じて3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)を取り入れています。
乳房温存手術やセンチネルリンパ節生検など、可能な限り低侵襲で負担の少ない手術を心掛けています。
治療方針の決定は、綿密な広がり診断をもとに症例ごとにグループ全体で協議を行い、適正な治療方針を決定しています。
形成外科と連携して自家組織による乳房再建は早くから行ってきましたが、2013年保険承認となった人工乳房を用いた乳房再建(インプラント)についても、当院はすでに「エキスパンダー実施施設」や「インプラント実施施設」の認定を受けており、人工乳房に必要な施設認定をすべて取得しています。また、乳がんの手術と同時に乳房再建を行う一次再建を、大阪南部で最も多く手がけている施設です。
手術で摘出した乳がん組織から乳がんに関連する95の遺伝子を調べて再発リスクを予測し、術後抗がん剤治療の要否の判断材料とするCurebest 95GC Brest を対象となる患者さんには行うことができます。(→乳がんセンターニュースNo36)
当院で乳がん治療を受けられた患者さんで家族歴などから遺伝性乳がん卵巣がん症候群が疑われる患者さんでは、その原因遺伝子であるBRCA1やBRCA2遺伝子に異常(異変)があるかどうか調べることが可能です。遺伝的背景があるかどうかを知る目的でのスクリーニング検査としては保険診療の適応外でしたが、2020年4月の診療報酬改定において、一部が保険適応となり当院でも実施可能となりました。ただ事前に十分なカウンセリングが必要ですので、希望なさる患者さんは担当医にご相談ください。(→乳がんセンターニュースNo73)
乳がん看護認定看護師やリンパドレナージセラピストなどの協力により、「乳がん看護外来」や「リンパ浮腫外来」を設置しており、心のケアやQOL(クオリティー・オブ・ライフ=生活の質)向上につながっています。
乳がん自己検診法や各種啓発活動を目的とした看護師による出張講座「乳がんキャラバン隊」の派遣は、全国的に見てもユニークな試みです。
患者さんや一般の方向けに月刊で「乳がんセンターニュース」を刊行し、乳がんについての最新情報を提供しています。
| 2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 |
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一次再建 | 17(12) | 20(17) | 18(18) | 28(27) | 38(37) |
二次再建 | 19(17) | 25(25) | 20(19) | 29(27) | 6(3) |
( )内は人工乳房による再建症例数
※医師の交替や変更、また休診の場合もございますのでご注意願います。
午前 |
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月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
1診 | 泉井 綾香 | 泉井 綾香 | 泉井 綾香 | 高橋 裕代 |
2診 | 予約制 中野 芳明 |
高橋 裕代 | 高橋 裕代 |
3診 | 稲治 英生 | 稲治 英生 | 予約制 大城 智弥 |
大城 智弥 | 大城 智弥 |
検診 | 乳がん検診 (予約のみ) |
乳がん検診 (第2土・予約のみ) |
午後 |
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月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
1診 | 予約制 中野 芳明 |
2診 | 予約制 高橋 裕代 |
3診 | 予約制 13:00〜15:00 稲治 英生 |
予約制 大城 智弥 |
専門分野 乳腺疾患
経 歴 昭和50年卒
資 格 日本乳癌学会認定医・専門医・指導医
日本外科学会専門医・指導医
日本内分泌外科学会名誉専門医
乳房再建用エキスパンダー/インプラント責任医師
外国人医師臨床修練指導医
学会役職 日本乳癌学会名誉会員(第16回日本乳癌学会学術総会会長歴任)
日本内分泌外科学会特別会員
日本臨床外科学会評議員
日本分子腫瘍マーカー研究会特別会員
専門分野 乳腺疾患
経 歴 平成18年卒
資 格 日本乳癌学会認定医・専門医
日本外科学会専門医
マンモグラフィ読影医
専門分野 乳腺疾患
経 歴 平成19年卒
資 格 日本乳癌学会認定医・専門医・指導医
日本外科学会専門医
マンモグラフィ読影医
専門分野 乳腺疾患
経 歴 平成21年卒
資 格 日本乳癌学会認定医・専門医
日本外科学会専門医
日本がん治療認定医
マンモグラフィ読影医
専門分野 放射線治療
経 歴 鹿児島大学 2003年卒
資 格 日本医学放射線学会放射線治療専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
専門分野 形成外科全般
経 歴 平成13年卒
資 格 日本形成外科専門医
乳房再建用エキスパンダー/インプラント責任医師
専門分野 形成外科全般
経 歴 近畿大学医学部 形成外科学講座
専門分野 乳腺疾患
経 歴 昭和57年卒
資 格 日本乳癌学会認定医・専門医
マンモグラフィ読影医
日本外科学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構暫定指導医
日本医師会認定産業医
麻酔科標榜医
学会役職 日本臨床外科学会評議員
上記スタッフに加えて乳房撮影放射線技師3名、エコー検査技師2名、病理医、細胞検査士、看護師(乳がん看護認定看護師を含む)、リンパドレナージセラピスト、薬剤師がチームとなって、一貫した治療体制がとられています。